「熨斗(のし)」の意味☆おじいちゃんの思い出
贈り物に付ける「熨斗(のし)」って何かご存知でしょうか?(のし紙は「かける」ものです)のし紙の右上のエンブレムのようなものです。今はほとんど印刷されていますが、本来は別に貼ったものです。
この飾り物を「熨斗(のし)」と言いますが、正式に言うとこの真ん中の黄色い細長いものが「のし」です。
それはアワビを干して熨斗(のし)た(薄く伸ばした)ものです。アワビは長寿の象徴で、末永く続くことを祈って縁起物として使われました。
神様に魚や生物をお供えした代わりに用いたと言われています。
正式なお祝い事の贈答品は奉書紙(和紙)でくるみ、水引で結び、右上に熨斗を貼りました。
贈り物をする時考える事はこちらも見てください。
贈り物を包む「のし紙」も相手ファースト
呉服屋にとって「のし」は切っても切れないものでした。今はほとんど使うことはありませんが、「のし」は大中小あって物の大きさによって使い分けていました。
いちばん良く使ったのは結婚式とその後にご近所に配る「名披露(なびろう)」の風呂敷でした。
風呂敷は「包み込む」と言って縁起のいいものとして、表にお婿さんとお嫁さんの名前を書いて「どうぞ宜しくお願いします」とご挨拶したのです。
名前を知ってもらうにも節目をつけるにも良い風習だったと思います。
私が小さい頃は、おじいちゃんの仕事でした。
テレビでお相撲をつけておいて風呂敷が入ったB5の大きさの箱に白い奉書紙をかけ、シュルシュルっと、いとも簡単に紅白の水引をあわじ結びに結びます。墨をすって筆で、水引の上部に「寿」下に名前を書いていました。最後にのしを貼って出来上がりです。
あの頃はお嫁入りが決まると普通に100個、200個の注文を毎日何件も頂きましたが、何十年もやり続けたおじいちゃんは当たり前のように次々と完成させていました。
おじいちゃんが亡くなった後、父と母がやって私も教えてもらいましたが、水引をうまく結び、筆文字を膝の上で書くなんて芸当はとてもできません。それを何百もやっていたら他の仕事なんてできない程の時間がかかります。心配するまでもなくその風習はなくなりました。
手で1本1本結んだ水引も使わなくなり、熨斗も印刷になり、今はのし紙さえなくなろうとしています。
素敵な芸術のような手仕事、思いのこもった風習はその意義を知って引き継がれてほしいものだと思うのです。
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[ごあいさつ]
皆様にはお元気でお過ごしのことと思います。
私も3月末より長らく京都店を閉め岐阜にこもる生活を余儀なくされていました。
3日ほど前、用があって京都へ行ってまいりました。観光地はともかく、四条烏丸周辺は元の賑わいを取り戻していました。正直、ほっとしました。そこで、
6月よりご来店のご予約を承ります。
相変わらず、岐阜と東京などの出張、仕入先との打ち合わせなどで留守にすることも多いと思われます。
ご都合を合わせて心よりの対応をさせていただきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
山本由紀子
7月から京都店でも着付け教室を再開します。
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