しとしと雨の弘道館は最高のお茶会日和☆6月は単衣着物、お茶会には白襟で

京都さんぽ

「雨やまないかなぁ!」とメールをくれたのは「キングラン東海」さんの社員さん白井君でした。経営の勉強会でお付き合いのあるの社長さんの原田浩史さんはじめ社員さんとも仲良くさせていただいています。

キングラン東海さんでは原田社長さんと白井君を中心に医療介護施設のイベントにボランティアでコンサートをしていらっしゃいます。

 

キングラン東海さんは愛知県豊川市に本社があって三河地方と静岡県で医療介護施設にカーテンを交換したり介護用品のレンタルや販売をしている会社です。

山兵京都は着物を着ていただきたいという呉服屋としての願いだけではなく、普通の観光旅行でなく奥深い文化の一端に触れていただきたいという思いで京都にお店を作りました。キングラン東海さんが「実りある社員旅行をしたい」という原田社長さんの思いと一致しました。

6月8日9日の京都一泊旅行を当店の次女真理子が企画し、私もそのお手伝いをさせていただきました。

弘道館の入り口を一歩入るとそこは別世界です。

 

今回の一番のハイライトは「弘道館でのお茶会」です。

弘道館は京都御所の西にあって江戸中期の学者、皆川淇園が学問所を開き3000人を超える人が学んだと言われています。取り壊されてマンションになるのを老舗の和菓子屋さん「老松」の太田達(とおる)さんが買い取って自ら手入れをして蘇らせ「公益財団法人有斐斎弘道館」として運営されています。

入り口を入ると異次元の世界へ包まれます。人を迎えるために完璧にお手入れされた素晴らしいお庭に囲まれてお茶室が2つあります。

太田さんの息子さんは小学生の時祇園祭のお稚児さんを、お嬢さんは数年前に葵祭の斎王代をされました。

 

太田さんは裏千家のお茶人さんでもあり、幾つかの大学の客員教授をされていて何百年生きてはるんやろと思うくらい素晴らしい知識をお持ちの方です。お茶の動作には少しの無駄もなく合理的に美しく構成されていることを科学的に証明し博士号を持っていらっしゃいます。

弘道館では色々なジャンルのイベントがほぼ毎日のように行われています。

刈谷の靴屋さん「おさだウイズ店」さんと山本呉服店のお客様で以前に弘道館でお茶会をした時に真理子がお点前をさせていただきました。

 

真理子も時々イベントやお茶会のお手伝いをしている関係で特別にキングラン東海さんの社員さんにお茶を楽しむ体験をしていただくようにお願いしました。弘道館へ行ける機会に私も参加させていただくことになりました。

 

ところでお茶会に行く時は長襦袢の半襟を白に変えます。いつもなら半襟は着物に合わせてお洒落を楽しむのですが、お茶会には白無地の半襟と決まっています。(余談ですが、洋服で行く場合白い靴下を持って行ってはき替えたりストッキングの上から履くといいですよ。)

左は刺繍とビーズが涼しげな半襟は付けてあります。右側は白の絽の半襟が付けてあります。

 

6月の着物は裏地が付いていない単衣の着物に帯は単衣帯か夏帯を結びます。帯揚げ、帯〆も夏物に変えるので半襟も絽(透け感がある織り方)にします。

左)真理子の着ている着物は京都で200年以上の歴史を持つ野口さんの小紋(単衣)に組みの八寸帯、右)私の着物は絞り専門メーカー、藤娘きぬたやの杢目絞り(単衣)に染めの西原さんの夏名古屋帯を結んでいます。柄物や刺繍の半襟は少し多めに見せて着物を着ますが、白襟で着る時は半襟をあまり出さずに着た方がいいです。

 

 

キングラン東海さんの社員さんたちはほとんどが20~30代の若い方たちですがとても熱心に太田さんのお話を聞いていらっしゃいました。お茶を固苦しく捉えるのでなく楽しんでほしいという太田さんのお話は多岐にわたりとても興味深いものでした。

 

お茶に関するお話から世界のお菓子、午前中に訪れた南禅寺金地院と関連するお話、キングラン東海さんが豊川ということで近くのお祭りや歴史など色々なジャンルに思わず身を乗り出して聞き入りました。

ほとんどがお茶の席は初めてとあって茶事、濃茶、薄茶の説明や茶席での基本や飲み方のアドバイスなども分かりやすく笑いが出る和やかな時間でした。

お茶を持ってきてもらったら相手を感じながら礼を揃える(同時にお辞儀をする)、茶室に引いてある毛氈に全員がうまく座れるようにスペースをシェアする、手水鉢に汲まれた水を全員で使えるように後の人の人数を考えながら使う・・など人に対する気遣いをすることを学びました。お茶って仕草を覚えるのではなくそう言った心遣いを学ぶものなんですね。

弘道館はお茶だけでなく「ちゃかぽん」を総合的に体験し興味深く学べる場です。

昨年出た「ちゃかぽん」の本には真理子もちょっとだけ載せてもらえました。

 

NHK大河ドラマ「西郷どん」でもちょうど先週「桜田門外の変」でしたが、暗殺された幕末の大老、井伊直弼のあだ名は「ちゃかぽん」と言われました。代々の為政者は「お茶、和歌、ポンと鳴る鼓(芸能)」を嗜み修練していたからこそ日本は植民地にならずに明治維新を迎えられたと言われました。これからの若い人にも「ちゃかぽん」を広げていきたいと幅広い活動をされています。

 

お茶も既成概念にこだわらず楽しめばいいと豊臣秀吉の茶碗からベッカムの茶碗まで色々なお茶碗を出してくださいました。お茶が運ばれるたびに「へ〜」「わーー」という声が上がり

とても和やかな雰囲気に包まれていました。堅苦しく思われているお茶に対するイメージも少々変わったのではないでしょうか。

 

弘道館の庭はよく手入れされていて心が洗われる思いがします。

 

しとしと雨が降り続くお庭は緑が映えてとても美しいです。葉っぱ?を思いっきり開いて背伸びしている元気な苔は素晴らしいです!いつも太田さんがご自分でピンセットでお手入れなさっているだけあってその美しさは格別です。

 

雨に濡れた苔が美しいです。

 

旅行に雨は鬱陶しいかもしれませんが京都をお堪能するには最高の日です。床の間に掛ける軸や襖、杉戸に描かれた水墨画も雨でしっとりした日は墨が潤んで味わいが全く違います。観光客も比較的少なくゆったりできて新緑の美しさを独り占めできるのもこの時期のいいところです。

 

キングラン東海の原田社長さんと。

 

京都というと頭に浮かぶのは清水寺や金閣寺、嵐山などでしょうか。

京都は何度訪れても飽きることはありません。こう言った文化に触れる旅、京都の奥深い文化の一端に触れる、「そうだったのか」と分かるって楽しいですね!きっと今後に何か役に立つことがあるのではないでしょうか。キングラン東海の社員さんたちは「例年の社員旅行にない充実した2日間だった」と言ってくださいました。

夜の宴会も弘道館でお聞きした話や京都で訪れたお寺のクイズなどで盛り上がりました。楽しみながら復習にな入りましたね🎵

 

 

山兵京都ではこう言った社員旅行や個人旅行、研修など目的に合わせて「楽しみながら為になる」コースをプロデュースしたりご案内することも大切な仕事と考えています。四条烏丸のお店がそのような基点になるといいなと思います。

 

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山兵、京都でお世話できること その1

 

+ 「お抹茶を出された時に作法を知っているとかっこいいな」初心者でも楽しめるお茶体験

+ お茶を通して相手の気持ちを思いやるコミュニケーションの取り方を学ぶ

+ 「お茶やさんってどんなところ?一回行ってみたいけど」舞妓さんとの宴会を体験して みる

+ 「美しい和菓子を自分で作ってみたい」和菓子を通じて京都の歴史や季節感を味わえます。

<弘道館のパンフレットやイベント案内は山兵・京都に置いてあります。お気軽にご相談くださいね。>

 

程よい緊張感を味わいながら感性が磨かれる、知識が広がる、おもてなしを仕事や日常にも活かせるヒントが得られると思います。

ちょっと敷居が高そうに見える場所や講座も安心して参加できるようにとりはからいます。新しい体験をすることによって自分の世界が広がるワクワク感を感じてみませんか?

お気軽にメールでお問い合わせください

info@y-yukiko.jp

 

 

 

 

「こんなこと考えているけど、どんな所が有る?」「こういう目的があるけど遊びながら学べることはないかな?」・・・と聞いてみてくださいね。

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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