来客をおもてなしするとき、訪問するとき考えること☆「品格の教科書」P27 玄関は「結界」です

品格の教科書

お客様をお迎えするのに、最も重要なことはなんでしょうか?

いちばんは「待っていてくれたんだ」「歓迎されているんだ」と感じてもらえることではないでしょうか。

 

 

そのために、まずやるべきことは「綺麗にしておく」ことです。

 

 

私はサロンでお客様をお迎えするときは、まず部屋全部を開け放して空気を入れ替え、部屋と玄関とトイレの掃除をします。

トイレは使われない方も多いのですが「場を清める」つもりで必ず掃除します。

 

空気が凛として爽やかになってスッキリするのです。

 

 

日本では欧米と違い「家では靴を脱ぐ」生活をしています。

 

外の穢れ(けがれ)を家の中に持ち込むのを嫌うのです。

 

 

「穢れ」とはなんでしょう?

穢れとは、単に泥や埃のことを指しているのではありません。

不運な体験、人との軋轢やイライラなどあらゆるマイナス要素を指します。

 

 

そのようなものを落としてきれいな身になってから家へ入るのです。

 

つまり、玄関は穢れを持ち込まないための大切な場所「結界」として、内と外を厳密に分けてきました。

 

 

もともと玄関は「幽玄」な世界ー奥深く計り知れない世界に入る「関門」入り口という意味です。

 

人の家へ訪問することは、相手の領分に立ち入ることです。

「結界」を越えるときはプライバシーを尊重し、相手への心遣いを忘れてはいけません。

 

 

玄関前では一呼吸整えて、身だしなみをもう一度チェックします。

冬は外でコートを脱いでからチャイムを押します。

ちなみに西欧では逆に「長居する気マンマン」という合図ととられるそうですので要注意です。

 

 

お客様をお迎えするときは、お客さまの気持ちになって準備をします。

 

雨の日は「傘はどこへおけばいいのかな」と思われる前に傘立てを出しておく、

すぐ取り出せるように玄関の近くにタオルを用意しておく、などをします。

 

タオルを最初から出しておくと「あなたは濡れてきたから拭いてからしか入ってほしくない」と言っているようにも捉えかねないので、相手の方に余計な気遣いをしていただかないようにすぐ出せる場所に隠して置いておきます。

 

キャリーバックを持って来られる方にも敷物をすぐに取り出せるようにしています。

気を遣われる方だとあらかじめ風呂敷などを用意したり、キャリーバックのキャスターを拭くものを用意されている方もあって、その気遣いに反対に恐縮したりする場合もあります。

 

 

どちらにせよ、「あなたのために準備する」のですが、押し付けがましいのはもっとNGです。

 

 

相手の方に「来てくださって嬉しい」という気持ちを伝えるにはどうすれば良いか、訪問して喜ばれるには何をしたらいいか、シミレーションして考えれば自ずと分かることですね。

 

 

 

品格の教科書」は全国の書店さん、

またはアマゾンで手に入ります。

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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