「手間をかけること」は人に「思いを馳せること」

由紀子の日々

ステキな絞りの浴衣を選んでいただけました。私のいちばんのお薦めでした。

浴衣は大胆な柄が多く、柄合わせが難しいので裁断にはとても気を使います。

柄合わせによって素敵さが天と地ほど違います。

 

真っ白な花弁が美しいです。帽子絞りという技法で地色が染まらないように「防染」するのですが、黄色く濁る染屋さんもあります。それが技術の違いです。

 

 

ひまわりのような華やかな花弁がスッキリ華やかです。

 

二つの花と一つの花があるので、どちらが良いか鏡に写してみて確かめます。

 

 

 

顔まわり、特に左肩(家紋の位置)にどのような色柄を持ってくるのは重要です。

 

写真を撮ってもいちばん目立ちます。

相手の方へ与える印象が変わります。

 

 

こちらは 背中心(後ろ姿)の柄合わせです。

 

斜めに柄が流れるように配置しました。

 

目立つ白の花、そして紫の薄い色を斜めに通すと、流れができてスッキリ見えます。

意図して裁断することで細く見えたり、脚長効果が得られるのです。

 

 

 

あれこれ合わせて、立ったり座ったり、ごちらかを引っ張ったり、上下変えて見たりして組み合わせを考えます。

アッという間に時間が経っていきます。

 

 

その人のことを思い浮かべながら丁寧にすることで自ずと気持ちがこもるものですね。

手間や時間をかけた思いが伝わるのではないでしょうか。

 

 

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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