男性の帯は「丹田」への意識センサー☆座禅やマインドフルネスと同じように身体と精神を整えます。
先日、心友の「浜松ベジタブル」の池田克信さんと東京で「オフィス緑」の中塚緑さんがさろんへ遊びに来てくださいました。第一の目的は池田さんに出来上がった着物をお渡しし、着方を覚えていただいた上で着慣れていただくことでした。
ところが着方をお教えするどころか、やってみていただいたら一発クリアでさっさと着られました。もともと男性の着物におはしよりは無く、前で打ち合わせるだけですが、帯結びも難なくこなされて食事にもそのまま一緒に出かけました。
池田さんが着物を着て気付いて言われたことがたくさんありました。一つ一つが大変興味深く私も考えることがいっぱいあったので何度かに渡って書いてみたいと思います。
池田さんのフェイスブック投稿より
先日、商人の大先輩「きもの山兵」代表の山本由紀子さんの京都の隠れ家サロンを、こちらも商人としていつも刺激を頂いている、東京の心友「オフィス緑」代表の中塚緑ちゃんと訪れて来ました。夜通し話しっぱなしで気がつけば朝4:30まで時間を忘れて創発的大議論でした。ものすごく勉強になります。そんな中、和服を着て京の街を歩く体験もしました。そこで感じた事を書いてみました。
「真」…やはり京都には、日本人の真の姿に立ち返る空気感があります。今回、由紀子さんに和服のレクチャーを受けて京ブラしましたが、帯という存在が人体の気の中心「丹田」への意識センサーになっている事に気がつきました。自然と身体も精神をも整えてくれる感覚がありました。
また、着物は体を絶妙な締めと緩さで包み込みます。「身につける」というより「包まれている」感覚です。まさに人生や組織、仕事…というものにも転換できる感覚です。全ての物事にはバランスが必要です。「締め」と「緩さ」の絶妙バランスこそが真髄…そんな事を想起させてくれます。
そして何より和服は「身体にフィット」するのみではなく「日本人のアイデンティティやDNAにフィット」する、我々祖先の智慧の結集物である事も良く理解できました。
男性の帯は下腹、柔道着の帯の位置です。お臍の下で締めます。それは色々な方面で注目されている「丹田」の位置で結びます。
「丹田とは」辞書を引いてみると
へその少し下のところで、下腹の内部にあり、気力が集まるとされる所。
古代中国の医学で,丹は不老不死の薬,田はこれを産する土地を意味し,ここに力を入れれば,健康と勇気を得るとされる。
幸せホルモン「セロトニン」の内95%が腸(丹田の辺り)で作られる
今注目されているマインドフルネス、座禅、ヨガは全て丹田に意識を向け、腹式呼吸を勧めています。お腹を引込め続ける、腹圧をしっかり掛けることによって、ストレスなどで弱っているメンタルを持ち直すことが出来ると言われています。
きっと昔から日本人は武道や座禅という形で丹田を鍛え下腹に力が入るように帯でしっかり締めて心を落ち着かせ諸難に立ち向かってきたのでしょうね。日本の精神にも通じることだと気付きました。
池田さんが感じられたように 帯はきっちり着物はゆったりと身体を包み込む、その絶妙なバランスが祖先から受け継がれてきた知恵なのでしょうね。
着物文化の奥深さをまた一つ確認した思いがしました。
<次回へ続く>
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