ペンギンの着物、おあつらえ物語

「わー!すごいです。 さらに想像以上です!自分が着た姿は想像できませんが
」
6月の京都で行われた京裳苑に図案からお誂えしてくださった小紋の着物が染め上がりました。
北海道旭川市から1時間もかかる剣淵町から弾丸1日半で往復して来てくださったペンちゃんこと、小西里佳さん。
ペンギンを愛し、ペンギン家を主催し、ペンギンのイベントを開催し、ペンギングッツを作っているという肝煎りペンギン好き!ペンギンの完全別あつらえの着物の注文を承ったのです。

傘もかわいいペンギン

階段の踊り場にも

壁にはここへ来る子供達が描いたペンギン
まずは、ペンちゃんのイメージをいちばん理解し思いを形にしてくださる染屋さん選びから。ペンギンの図案を何点か用意し、ペンちゃんに選んでもらいました。ペンギンの配置を多少変更。その場でペンちゃんに似合う地色を合わせてあとは染屋さんにお任せしました。
ペンちゃんとの出会いは昨年の北海道、層雲峡でのセミナー。
夜の浴衣祭りで私の浴衣をお着せしたことからでした。「美しい〜〜、着物似合うね。」
それを機に「この楽な着付けを習って自分で着物を着たい」とオンラインで着付けを習い始めてくださいました。

ペンギンポーズ

素敵です!!
「ペンギンの着物を自分で着る」オンラインで着付けを習い始めたときから、ペンちゃんの夢でした。
レッスンが2、3回済んだ頃から、ペンギンイベントや絵本の読み聞かせなどに着物を着ていらっしゃいました。「着物を着ていると周りから大切にされるんですよ」着物を着た方なら体験する有る有るですよね。

着付教室のレッスン中でしたが、もうキレイに着てお話しされています。
染め上がりを一刻も早くお見せしたくて写真を送りしました。
「ホントかわいいですけど、幼いかわいさではなくて、何歳でも着られそうですね。 いやー、ビックリしました」私も嬉しくなってしまいました。
ちょうど着付け教室と講演会に札幌へ行くので、現物を直接見せたくて前日に剣淵まで行くことにしました。
「わざわざ剣淵まで来てくださるとは!!お迎えに行きますよ」とペンちゃん。

ペンギンは可愛い、地色はクール(写真より)
現物を目の前にしてペンちゃんはとっても喜んでくださいました。それをみて私も興奮!本当によかったと思いました。

八掛(裾周りと袖口の裏に付ける)の色選び。この子を主役に左肩へ。
ぺんちゃんのサイズを測り、お持ちの長襦袢と合わせられるか検討し、八掛を選んでもらいました。

持って行った尺ものさしが活躍。これがなくちゃ仕事にならない。
ペンちゃんのサイズに合わせて裁断していきます。
出来上がりの着物は大抵フリーサイズになっています。「大は小を兼ねる」誰でも着られるということは大きい人に合わせてあります。着丈(着物の長さ)も身幅(腰回りもバスト周りも)ブカブカの着物は着にくくスッキリ見えません。
おあつらえの着物が着やすく、見た目にも美しいのは着る人にサイズがピッタリなのも大いに関係しているのです。

親子のペンギン。子供の表情も可愛い
ペンギンさんは色々います。子供2種類、親子ペンギンも子供が一羽と二羽、空飛ぶペンギン、餌となる魚も。
いちばん目立つのは左肩、訪問着などでメインの柄が来るところにどの柄を持ってくるかです。写真を撮っても、お話ししていても目立つ子です。あとは、前にどの子をどこに配置するか、後ろ姿はどの子にするか、などなどペンちゃんのサイズに合わせて配置を決めました。

前からも、後ろ姿も、脇も、いろいろなペンギンさんがいるように配置しました。
あまりにペンギンさんが可愛くて、ハサミで体を傷つけるのは嫌だなと思っていたら全部引っかからずに上手く裁断できました。
ほっ!!
私もペンギン愛に目覚めてしまいました(笑)

前の柄合わせは重要です。衽も間違いないよう半分に切って縫い付けておきました。
「想像以上の着物になった」と喜び合えることこそ心豊かな時間でした。嬉しくてワクワクでした。
「さてさて、うまく着れるように練習しておかなくちゃ」とペンちゃん。
私も最高の出来上がりになると確信できました。嬉しい~~~~!!!
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