社長交代、その時の思い☆信じて、次の代に託す
昨年、5代目社長として娘、千恵子に交代しました。
激しく変化する時代に対処するにはこれからを生きる人が采配を振るうべきと考えました。
使う言語も「良し」とする価値観も年代によって違います。以前の成功体験を振りかざして判断するのは邪魔になると考え、絶対に口出ししないと決めました。
同業者や周りの方達の交代劇を見ているとすんなり交代するのはかなり難しいことに思われました。親子共にとても穏やかな方なのに社長を交代した途端に喧嘩が絶えなかったり、逆に前社長がいつまでも居座ることでいさかいが回避されていたりする会社もありました。
私も娘が最初に越えるべき壁にはなりたくないと思いました。
当店では祖父が父に譲った時も、父が私に社長を交代した時も代表を変わったら先代は一切口出ししませんでした。
私が父から社長を交代して最初の展示会に新聞の折込チラシを作りました。父はずっとカラーで出していましたが、とても経費がかかっていました。モノクロでも素敵なチラシを作れる自信があったので、原稿を書いていつもの印刷屋さんへ持って行きました。
「本当に1色刷りでいいですか」印刷屋さんは怪訝そうに言われましたが「いいです」ときっぱり言ってお願いしてきました。
出来上がってきたチラシはとんでもないものでした。
「こんなになっちゃった」とチラシを見せたら、さすがにその時ばかりは父が一瞬、顔をしかめました。
「経費をケチるばかりが能じゃないぞ。お客さんはほとんど文字なんか読んでない。見たとき一瞬で受ける印象が大事なんや。」
「大切なのは ”ウチらしい” ことや。」
いっそ、捨ててしまおうかと思ったくらいの大失敗のチラシでした。でもすり替える日にちもなく、日にちを告知するだけでも、出さないという選択はできませんでした。あの時の苦々しい想いは今も残っています。
娘も自分の責任で、何もかも思い通りにやった方がやりがいがあります。失敗しても自分の糧となるでしょう。
友人の社長さんたちの中には、早くお父さんが亡くなり否応なしに自分で何もかもやっていくうちに、失敗しながら考え学び、成功していらっしゃる方が何人もいらっしゃいます。
私は居なくなって、死んだ状態を作ろうと思いました。
その一方で、私が積み上げてきた知識や知恵、技術は社会で役に立てるのではないかと思いました。
人口減少と高齢化を考えると、近くで出店するなどという今までの手法は通用しません。着物はネット販売という「物」主導、価格訴求のやり方にはそぐわない物であり、そのようなやり方は
「当店らしくない」と思いました。
歴史ある岐阜の店は5代目に任せ、新たな出会いを求めて京都へ行くことを決めました。
つづく
憧れの花街、愉しく遊んで、経営にも役立つ!イベントにご一緒しましょう
花街に学ぶ」350年続く仕組みと秘訣
キックオフセミナー
祇園、ミシュラン☆で舞妓さんと京会席
■ とき 11月22日(金) 11:30〜
■ 場所 ミシュラン一つ星、祇園「味ふくしま」
■ 10名さま
■ お申込期限 10月10日(木)
人数に達し次第締め切りさせていただきます。
■ 会費 38,000
アフターセミナー
由紀子の花街基礎講座
学生時代に花街で日本舞踊を習いに行ったり、舞妓さん達の踊りを見に行ったりしていました。元舞妓さん、芸妓さんとも親交があって本などでは知りえないリアルなお話も交えて、花街が長く続いてきた秘訣の一端をお話しします。体験して感じたことを皆さんでシェアするのも学びになりますね。
■ 山兵さろん 15:00 〜 16:30
京都市中京区観音堂町451 市営地下鉄・四条、阪急烏丸から徒歩5分
◾️ 解散 17:00
◼️ お申込期限 10月10日(木)
お席が埋まり次第募集を締め切らせていただきますのでお早めにお申込してくださいね。
以前開催の花街セミナーの模様はこちらをご覧ください。(一部内容が違います)
「一見さんお断り」に見る350年続く会員制ビジネス、セミナーを開催しました☆舞妓さんのおもてなし術
舞妓さんはキレイなだけじゃない、高度技術専門職☆芸を磨いたおもてなしのプロです。
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