京都で一流に触れる愉しみは
私が学生時代を過ごした親戚は、西陣で問屋を営んでいました。
そこのおばあさんは「京都の生き字引」とも言われた人で、私にお稽古事の師匠を選んで習わせたり、名だたる料亭へ食べに連れて行ってくれました。花街へも歌舞伎へも連れて行き、見方やお付き合いの仕方も教えてくれました。
ハリウッド映画も大好きだったおばあさんは好きな俳優さんはと聞かれると「スチーブマックイーン」と答えるハイカラさんでした。だから、あたかも私を京都版「マイフェアレディー」のように教え込んでくれました。京都の一流を体験させてくれました。
社長を交代して馴れ親しんだ京都へ行くことに決めました。
洋服が当たり前の時代が長く続き、着物に触れる場所も見ることもない現代では着物が遠い存在になってしまっています。
意識調査によれば着物に憧れる方はずっと8割をキープしているものの、それを顕在化させてきていただくまでには至っていません。
着物って本当に綺麗で素敵ですよね。
呉服屋は着物を売るだけではなく、地域文化を伝えていく役割を担ってきました。核家族化、個人が孤立する時代に「繋ぐ」「伝える」役割は私にとって使命だと考えています。
着物も、日本文化も、
なんとなく難しそう、堅苦しそう、
何をどこから始めたらいいの、、、
私は京都の生き字引まではとても及びませんが、浅くではありますが広くいろいろな文化に触れてきました。教えてくれたおばあさんの言葉や在り方、そして今まで私が着物と向き合ってきた経験と知り合いの方々とのつながりがきっと役に立つと思います。その橋渡しをしたいと思っています。
山兵さろんは今までの呉服屋ではなく、着物の良さ、伝統文化の素晴らしさを伝え、繋いでいく場でありたいと思います。
明日は祇園でセミナーを開催します。
参加してくださる方は皆さん祇園は初めての方ばかりです。
期待しながらも怖さも感じられている方もあるようです。何事も初めて見る世界ってそうですよね。だからこそワクワク楽しいんだと思います。
明日は皆さんと思いっきり楽しんでこようと思います。
きっとその中から感じることこそがきっと役に立つと思います。
次回はあなた様、いかがですか。
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