NHK大河ドラマ「青天を衝け」渋沢栄一の生家は藍商人だった☆藍が武士に好まれたのは縁起が良かったから
藍は人類最古の染料とも言われ、インドなど世界各地で使われていました。
日本にはおよそ1500年前に中国から朝鮮を経由して伝えられました。
平安時代までは主に宮廷や上流貴族が身に着ける高貴な色とされ、法隆寺や正倉院にも布類が多数保管されています。
鎌倉時代には武士が鎧の下に藍の一種「かちいろ」を身に着ける習慣が定着しました。
藍には消炎や解毒、止血の作用があることと、「かち」が「勝ち」と結びつき、縁起がよいとされたのです。
藍が庶民の間で花開いたのは江戸時代です。
着物に作業着、のれんにのぼり、はては寝具まで、江戸の町は藍色の町でした。
庶民の布地として主流となった木綿を最もよく染めたのが藍です。藍には防虫効果があったため、農民はほとんど藍染を着ていたと言われています。
ということは江戸時代はほぼ皆が藍染を着ていたということになります。
藍染めの原料は日本ではタデ科の一年草タデ藍が代表的で、徳島県が藍の一大産地です。
昔、秋に毎年台風で氾濫を起こしていた吉野川は、洪水によって肥沃な土壌を生み出しました。藍は連作できないのですが、洪水によって前の年の土壌は入れ替わります。
春に種をまき、夏に刈り取れる藍は被害を受けることなくその恩恵にあずかれたのです。
藍はどのように染料になるのでしょう?
刈り取った葉を1cmほどに刻み、茎と葉に分けます。
葉をほうきで幾度もひっくり返しながら天日干しで乾燥させ、大きなむしろに詰めて土間のある建物で保管します。
その後水を打ち、攪拌すると葉の微生物が自然に発酵を始め、湯気が上がるほどになります。
藍師と呼ばれる職人が、数日ごとに水をやり、混ぜ返し、寒ければむしろをかけ、およそ100日後、ていねいに休みなく世話をして、ようやく12月頃にすくもが完成します。
「山本さん、小屋の中にすくもができてるから見る?」なんでも興味本位に見たい私は
「見たい」と言って後ろについて行きました。
開けた途端、暑さと蒸気とものすごい臭いが襲ってきました。
顔をしかめる私を見て「やっぱり」と苦笑いをされた顔を今も忘れません。
それ以後、数回、発酵場に行きましたが外で思いっきり息を吸い込んで中では呼吸しないことにしました(笑)
すくもはお金のように取り扱われました。
良質な藍を生産していた阿波藩(徳島県)の藍は他の産地の3倍以上の値段がつき、藩の財政が潤いました。
すくもを販売した藍商は幕末から明治にかけて大繁盛しました。
渋沢栄一の生家もこの藍商だったのです。
続く
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