避暑地で有名な蓼科の「蓼」は藍染の葉っぱのこと☆大河ドラマ「青天を衝け」とベストセラー小説「商い正傳 金と銀」の関係
定休日に久しぶりに休みを取って3ヶ月ぶりに蓼科へ来ました。長野県、諏訪湖の東にある八ヶ岳の麓です。
写真は蓼科山です。穏やかな優しい山です。この右手に八ヶ岳連峰が続いています。
なぜか八ヶ岳には惹かれます。
山を見て澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込むと不思議と元気になります。こういう場所をパワースポットというのでしょうけど、あまりこの言葉は好きではありません。
ところで蓼科の「蓼(たで)」は藍染を染める草の事で、江戸時代にはこの辺りも大きな生産地でした。それが地名となって残っています。
日曜日に放送されているNHK大河ドラマ「青空を衝け」にはまっていますが、渋沢栄一の生まれた家は豪農で、蚕を飼って繭を作るとともに、藍を取引する商家でした。
お蚕さんに関してはこちらを見てください。
NHK大河ドラマ、渋沢栄一が生まれたのは蚕を飼う農家だった1☆夏休みの自由研究「蚕の一生」の思い出
2話を見逃したのですが、藍の生産の模様が丁寧に語られています。
蓼の葉っぱから作る「蓼藍」 沖縄の琉球藍 インドではマメ科の木藍などがあって、藍染と言っても地域によって異なります。
「インジゴ」と言った方が馴染みがあるでしょうか。
デニムでも選択すると色が出るのを経験されていると思いますが、藍は色を定着させることは難しいです。
藍の産地としては徳島県の「阿波藍」が最も良質で今も有名ですが、何度か見に行った時のあの臭さには参りいました。
このシーンを見て、思わず息を止めました(笑)
もう一つ、はまっているのが江戸を舞台とする呉服屋の時代小説「商い正傳 金と銀」
とうとう小説では一位のベストセラーになりました。
小説として展開が面白く、新製品の売り出し方も学べます。着物の染め方などもよくぞここまで調べてわかりやすく書かれたと感心しています。
2月に発売された10巻では藍染で新たなデザインの浴衣を染め始めます。
藍染は江戸っ子がほぼ藍染を着ていたと言われるほど藍の全盛期でした。それを流行らせたのが五十鈴屋と江戸小紋染めの職人たちです。小説の中では。
大河ドラマと小説、両方が「藍」絡みで面白いことになっています。
呉服屋として藍染のお話は次回へ <続く>
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