丁寧に、丁寧に、 ☆高台寺で煎茶のお稽古

京都さんぽ

念願の煎茶「方円流」のお稽古体験に連れて行ってもらいました。

高台寺のお庭は美しい

 

場所は、秀吉の妻ねねが、晩年住んだ高台寺

なんと贅沢なお稽古なんでしょう〜〜。隣の部屋では夜咄(よばなし)のお茶会をされているそうです。

 

普通ならお金を払って参観する場所で月一回「方円流」煎茶のお稽古があります。

「湖月庵」という建物でした

 

煎茶の煎茶等の広めたのは宇治にある黄檗山の隠元禅師です。

毎年春と秋に黄檗山萬福寺では煎茶のいろいろな流派が、お茶席を設けてお茶会をされています。

お月見の会に2度行きました。

その時のお話はこちらです。

黄檗山萬福寺のランタン祭りと煎茶会のしつらえ

 

 

でも、お菓子とお茶2煎飲んているとそちらに気が入ってしまって、、、

肝心のお手前が見られずどうしても行ってみたかったのです。

 

5人分のお茶碗が重ねてあります。茶器も素敵

 

煎茶は一回に5人分を淹れます。1煎目はお茶だけいただき、その後にお菓子を食べ、2煎目を飲むというのが一連の流れです。

 

お茶が入って「茶心壷
(ちゃしんこ)」も可愛い

 

抹茶の茶道と違うのはもちろん茶器やお茶の葉ですが、

先生がついておられてずっとお軸や設え、興味深いお話をずっとしてくださることです。

 

お軸は黄檗山の僧の筆、お花はもうボケが入れてありました。

床間の左端にはふきのとうがありました。春ですね〜

その横の段には松と石。不老長寿の願いが込められているそうです。

 

抹茶の茶道は多少のやり取りはあるものの、どちらかというと「勝手に読め、悟れ」

あまり余分なことは喋らず、客の裁量に任せる感じがします。

私の勝手な思い込みかもしれませんが、どちらが良いという事もないと思います。

 

 

並行して4箇所でお稽古があって、3つは正座して1つは立礼(椅子に座ってするお点前)でした。

それぞれに先生が付いて教えていらっしゃいました。

 

お道具の取り扱いがとてもゆっくりで丁寧です。

 

久しぶりにお茶の席へ行って思ったのは、茶器などの取り扱いがゆっくりで丁寧なことです。

両手で持ち上げる、急須を移動させるにも茶器の上は避ける、ゆっくりと確実に一つ一つを移動させる、次の動作に差し障りができない様 予め位置を変えておく、など。

 

じっと見ていると、私までが大切にされている様に思えます。

お茶の香りがすー〜っと漂ってきて、なんともいい気持ち。

 

なんでも「早く、早く、それが良いこと」という価値観に疑問を感じました。

 

 

学生時代に少しだけ茶道を習っていたのですが、

お茶一服を飲むのになんて面倒な儀式をしなければいけないの、

あーーめんどくさ!

習うと決めたからには手順はさっさと覚えてやるわ、

実はそう思っていました。

 

 

お茶ってこういう時間を過ごすことだったんだな〜

たまには自分のために立ち止まる時間も必要なんだな、

 

 

いまさら、その豊かさに気付いて、ほっこり。

暖かい春の様な陽気に包まれて外へ出ました。

 

「銅閣」とも言われる「大雲院」も見えました。

昔は時代劇の撮影によく使われた坂です。

坂の横の竹垣も美しい

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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