透け感を楽しむ夏名古屋帯いろいろ

着物

夏帯にも名古屋帯と袋帯があります。

結婚式とか正式のパーティーでない限り袋帯は必要ないと思います。袋帯は長いのでお太鼓が二重になります。柄もかっちりした柄が多いです。

名古屋帯は胴を回す部分もあらかじめ半分になっているので、帯を締めるにも手軽です。お太鼓も一重なので軽いです。いろいろなタイプの色柄が楽しめるのも名古屋帯の楽しみです。

 

そこで、夏の名古屋帯をご紹介します。

まずは八寸名古屋帯です。八寸とは帯の幅がはじめから出来上がり寸法、八寸で織られている名古屋帯のことです。

鯨尺のお話はこちらを見てください。

呉服屋の「鯨尺」と大工さんの「金尺」は☆きものがたり5

帯芯も入れず、そのままの幅で端をかがります。帯芯が入っていない分、清涼感が余計に感じられます。

 

柄の部分が後ろのお太鼓の柄になります。かなり透け感があります。

 

かわいらしい柄です。柄がたくさんあるので結ぶ場所によって変えられます。

 

 

立体感があるプチプチの表情があって面白い帯です。これほどまでに立体的に糸を浮かせられるのは熟練した職人さんの技術の賜物です。一粒一粒の色や形も皆違うのが見ていただけると思います。機械織りではこのような面白い表現は全くできません。

 

 

 

少しレトロな感覚が素敵な黒地の名古屋帯です。すっきりした感覚で清涼感が出ますね。

 

 

栗山吉三郎さんの京紅型の名古屋帯2本です。京紅型は沖縄の紅型より色が抑えられていて優しい感じがします。

 

 

着物は山形県米沢の夏お召です。柄の部分が透ける降り方になっています。

 

かわいい帯ですね。全体に柄があるので、前やお太鼓の柄を合わせて結ぶ苦労もなく、ほっそりさんもちょっとゆったりさんにも結びやすい帯です。当店でもとても人気があります。

 

 

ところで、こう言った柄が繋がっている(全体の6割に柄があるので「六通の帯」と言います)染名古屋帯には二つの仕立て方があります。

お太鼓のタレの部分を無地にするのか、柄にするのかです。

これは沖縄の紅型の名古屋帯(秋冬物)です。

 

お太鼓のタレを無地にして仕立てた場合はこんな感じです。

 

全体を柄にした場合のお太鼓はこんな風です。

 

大分感じが変わるので、あらかじめ、無地にするか柄にするかを着物を思い浮かべて考えてみるのも上級者の楽しみです。

 

 

 

 

京都店を再開しました。ご来店のご予約をお待ちしています。

 

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相変わらず、岐阜と東京などの出張、仕入先との打ち合わせなどで留守にすることも多いと思いますが、できる限りご予定を合わせて楽しい時間を過ごしたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
                          山本由紀子

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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