「一見さん、お断り」花街の理由☆「日本文化であそぼ」日本の伝統文化の体験セミナーをはじめます。
先日、友人の紹介で東京から横倉クリニックの横倉恒雄先生が来てくださいました。一面識もない先生に1日京都をご案内するとお約束したものの困ってしまいました。
どのようなお好みで、どのように過ごされたいのか、そもそもどんな方も知らずにご案内するのはとても不安でした。それにも増してせっかく来て下さる先生の時間を無駄にしたくないという思いでした。おもてなしする方にフィットしなければいくら一生懸命にやっても空回りで無意味になってしまいます。
祇園など花街で紹介のない方は入れない「一見さん(いちげんさん)、お断り」の大きな理由の一つはこのことです。
顧客のことを熟知していなければ細部を省いた発注に対応できません。
「いつものようにやっといて」「あんじょう、やっといて」口頭でのおおザッパな発注で望み通りのものを提供します。
海外取引ではありえない曖昧な要求と請負です。いかにも日本らしく難しい課題をクリアさせているのです。
「一見さん、お断り」のもう一つの大きな理由は支払いです。
接待する客の目の前でお金のやり取りは興ざめで、接待の間を外してしまうこともあります。
後払い方式を実現させるためには「信用取引」が成り立たねばなりません。
確かな紹介者による客だけしか入れないのはそう言った必然があるのです。万が一、その客が支払わねば紹介者が払うことになっているのです。
これが一見さんを排除するもう一つの理由です。
花街は置き屋、お茶屋、仕出屋の分業制です。
置屋さんは「芸能プロダクション」みたいなもので舞妓さんを育て、所属する事務所みたいなものです。それに対してお茶屋さんは「スタジオ」です。お客さまのお相手をする華やかな場所です。お茶屋さんではご飯を作る機能はありませんから、料亭から仕出しをとることになります。
料亭は設備投資形のハード形業態です。
それに対してお茶屋はマーケティング情報を収集し、自らの顧客の嗜好を反映してそれらを顧客の要望以上のものに組み立てて販売している情報重視型のソフト産業です。
ハード(設備)を持たないことによって飲み物代と花代だけの比較的安価で気楽に利用できます。
サービスもパーツごとに調達するシステムで在庫も持たなくて済みます。
それぞれが独立した機能を持って特化することによって経費やリスクを分散させ、それぞれが専門に特化できるのです。目の前のニーズに真摯に対応していけば自ずと本業が確立してされるというわけです。
花街の中では様々な分散化と協力によって利益を確保するしっかりした仕組みがあるのです。
接待されるだけではわからない花街の仕組みを学びませんか。
「一見さん、お断り」350年続く祇園の「会員ビジネス」に学ぶ
キックオフセミナー
■ 11月22日 (金) 南座前集合、11:15
■ 祇園、味ふくしま
■ 日程 11:30 「まずは、体験しましょう」
舞妓さんとお話ししながら京会席(ミシュラン☆)お食事
14:00 祇園散策 舞妓さん御用達店や長く続く名店をご案内します
14:30 移動
15:00 山兵さろんでセミナー、皆さんで感じたことをシェア
17:00 解散 (四条烏丸)
■ 会費 38,000(税別)
■ 募集人数 最大 10名さま
■ お申込締切 10月31 日 (木)募集人数に達しましたら締め切ります。
山兵さろん(山本呉服店、京都店)京都市中京区観音堂町451 📧info@y-yukiko.jp
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