網代と長襦袢 2☆「見えなさそうで見える」を楽しむ日本文化

日本文化であそぼ

「あれっ、こんなところに網代が使ってある!」京都のさろんで網代を見つけた時は、感動でした!

 

「見つけた」と表現するのは、普通には気づかないところに使ってあったからです。

 

なんと、鴨居の裏の奥まったの天井です。普通であれば覗かないと見えません。

 

 

(少し部屋の中に入ると)違い棚の上の網代は入り口のよりも細かいです。

 

 

それも入り口から近い部分と違い棚の上の2カ所にありました。

 

昨日お話しした染屋さんの京都市指定文化財の町屋に敷かれている藤の敷物と同じで、奥の方が網代が細かいのです。さらに、その奥の床の間の上の天井は一枚板になっていました。

こちらの記事も見てくださいね。

京都の町屋の夏の設えと網代(あじろ)

 

 

さろんを改装してくださった腕の良い大工さんでさえ「こんな見えないところに手間かけて~」とびっくりされていました。

いえいえ、見えないところじゃないんです! ちゃんと見えます。

 

 

それはお布団を敷いて寝てみてわかりました。

南北に長い長方形の家で布団敷くには、頭を南向きか東向きにします。寝ると網代の天井がしっかり見えるんです。

それを発見した時は本当に嬉しかったです!

 

ふとした時に気付く素敵さ、それは着物と同じだと思いました。

 

例えば、長襦袢です。

着物の下に着る長襦袢は襟元に出る半襟しか見えないように思います。

いえいえ、長襦袢はちゃんと見えるんです。

 

坂東玉三郎さんの「鷺娘」という踊りです。真っ白な鳥になりきって舞われる様は本当に美しいです!白い着物の襟元に濃い色が見えているのが長襦袢に付けてある半襟です。よく見ると袖口の中に濃い色、脇の袖から濃い色が見えているのが長襦袢です。白い着物に色を添えています。

 

 

歩いた時などに裾が乱れたら見えますが、それだけじゃないんです。

脇の袖から見えます。手を差し伸べると袖口から見えます。

こちらの記事も見てくださいね。

長襦袢は下着ではありません。しっかり見えます☆長襦袢は着物を引き立てるオシャレな重ね着です。

 

 

「長襦袢はどうせ下に着る物だからピンクでいいわ」ありきたりのピンクのぼかしにされる方が多いです。

でもね、

「そっと見える長襦袢の色柄を着物のアクセサリーにする」「着物から少し覗く長襦袢で色重ねをする」

そんな楽しみ方が日本の美しさです。

 

 

ちょうど十二単の襟元のグラデュエーションのようです。

 

それこそが、着物や日本文化の醍醐味でしょう。

 

 

「誰も気づかないんじゃないの?」 いえいえ、どこが違うか分からない方でもなんとなく素敵だな~って思えるのです。

「なんとなく魅かれる」「どことなしにいいな〜」

 

ストレートに見せつけるのではない、そこはかとない美しさが日本らしいのでしょうね。

 

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[ごあいさつ]
皆様にはお元気でお過ごしのことと思います。
私も3月末より長らく京都店を閉め岐阜にこもる生活を余儀なくされていました。
3日ほど前、用があって京都へ行ってまいりました。観光地はともかく、四条烏丸周辺は元の賑わいを取り戻していました。正直、ほっとしました。そこで、

6月よりご来店のご予約を承ります。

相変わらず、岐阜と東京などの出張、仕入先との打ち合わせなどで留守にすることも多いと思われます。

ご都合を合わせてベストな対応をさせていただきたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。
                          山本由紀子

 

7月から京都店でも着付け教室を再開します。

ご都合が良い日をお知らせください。

着物まわりの雑学にも詳しくなります。

自分で着物を着られたら嬉しい〜🎵

 

*山兵、京都 着物を自分で着よう「きもの塾」募集!

 

最大限  2名までの個人レッスンです。

 

持ち物  自分で着られるようになったら着たい着物、長襦袢、半幅帯、

着付け用小物(足袋、肌着、衿芯、コーリンベルト、コーリン結び、腰紐1本、伊達締め、前板)

1回目は着物を着る前に着物の特徴や着方の説明などをします。

その時に持ち物を見せていただいてから始めますのでご相談ください。

なぜ?から学ぶ着方教室

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ご都合の良い日を打ち合わせて決めまさせていただきますのでお申し込みフォームに書き込んで送信してくださいね。

 

 お問合せは こちらから 

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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