即位の礼の「有職着物(ゆうそく)」☆天皇陛下だけの禁色「黄櫨染御袍(こうろぜんごぼう)」
「まるでお雛さまのよう~」テレビをつけた途端、目に飛び込んできたのは平安時代の衣装を身につけられた天皇陛下でした。
陛下は天皇のみが着用する「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」と呼ばれる装束で「高御座(たかみくら)」に立ち、皇后さまも十二単姿で「御帳台(みちょうだい)」に立たれてました。
今の着物の格式(ドレスコード)は織物(先染めの着物)より染物(白生地を染める後染めの着物)の方が格が高いとされています。代表的なもので言えば、紬よりも無地の着物の方が正式な場に着られるとしたものです。
十二単など平安時代の衣装「有職織物(ゆうそくおりもの)」は糸の段階で色を染めてから織ったものですが、もちろん現代の染物以上の格式があるのは誰もが認めることでしょう。
平安時代には公家の装束や調度は身分によって色彩、文様、織の組織まで決まりごとが定められていました。
特に上着の色や地質、柄は身分を示すものとして、社会の秩序維持のためにも厳しく守られました。
天皇陛下がお召しになった「黄櫨染(こうろぜん)」と呼ばれる色は赤みのある暗い黄褐色で、盛夏の太陽の輝きを表した天皇を象徴する色です。
「絶対禁色(きんじき)」と言われ、天皇以外には身につけられない色とされてきました。
山櫨(ヤマハゼ)の樹皮と赤の染料である蘇芳(すおう)の芯材から染めた色で、熟練の染師でも毎回同じ色に染め上げることが出来ないくらい難しく、歴代の天皇で若干の濃さの違いがあるようです。即位の礼に先立って宮内庁は古来からの植物染料で染めたいと見積もりを取りましたが、あまりにも高価で諦めたそうです。
ちなみに日本の皇太子のみが着る黄丹(おうに)と言われる鮮やかな赤橙色も「絶対禁色」で、昇る朝日の色と言われています。聖徳太子が「日昇る処の国」と称した日本の朝日の色なんですね。
出席された外国の要人からも「特にカラーコンビネーションがすばらしかった」と絶賛されたように日本古来から伝わる色が豊かに使われていました。
中でも、世界でたった二人の人だけが袖を通すことができる禁色が残っているんですね。 禁色(きんじき)という謎めいた言葉の響きの中に、奥ゆかしい日本の伝統文化が感じ取れるかもしれません。
山本呉服店では天皇陛下のご即位を記念して「有職着物」を作りました。
十二単と同じ製法で今の時代に着られる訪問着です。
11月15日〜18日、山本呉服店・北方店で発表します。
[有職着物はこんな方にオススメです]
*人が着ていない着物が着たい方
*柄が多い訪問着は苦手な方
*ちょっとシャレた無地の着物を探している方
*シャンとした着心地の着物が好きな方
*天皇陛下のご即位、令和の記念に何かが残したい方
次回のブログで詳しくお話ししますね。
つづく
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■ 11月22日 (金) 南座前集合、11:15
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■ 日程 11:30 「まずは、体験しましょう」
舞妓さんとお話ししながら京会席(ミシュラン☆)お食事
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■ 会費 38,000(税別)
■ 募集人数 最大 10名さま
■ お申込締切 10月31 日 (木)募集人数に達しましたら締め切ります。
山兵さろん(山本呉服店、京都店)京都市中京区観音堂町451 📧info@y-yukiko.jp
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