お雑煮、京都は丸餅に白味噌仕立てVS 岐阜は四角い切り餅におすまし☆白味噌談義1

京都さんぽ

「京都のお雑煮は白味噌に丸餅だけど、白味噌って後あまり使わないよね。お雑煮と花びら餅? 後は酢味噌くらいかな?」年末にさろんへ来てくださった方と白味噌談義になりました。

 

京都のお雑煮のお餅は丸餅、「角が立たず円満に過ごせますように」という思いをこめて具材もすべて輪切りや丸のまま入れます。さろんの近くに石野味噌さんの工場がありますが、白味噌ではかなり大手らしいです。京都ではどこのショッピングでも白味噌はいっぱい並んでいます。

 

山本呉服店は岐阜なのでお雑煮はおすましに四角い切り餅、餅菜(小松菜)を入れるだけで鰹節をたっぷりかけて食べます。びっくりするくらい日本一シンプルなお雑煮です。

 

私が京都にいた家はよく仲人をしていました。岐阜からお嫁さんを紹介して欲しいと頼まれたからです。山本呉服店がある地方は岐阜県の中でも美濃地方と言われ、おじいさんも叔父も近くの出身だったからです。

昔から美濃の女性は働くのが当たり前になっているから、母親がよく働くのを見て育っている女の子をお嫁さんに欲しいと言われていたのです。実際、京都のお寺や呉服関係の会社の奥さんはは岐阜の出身の方は多いです。

私は勝手に考えているのですが、

戦国時代には「美濃を制するものは天下を制する」と言われ、関ヶ原始め京都へ上る武士たちの戦場になったところです。戦乱の度に田畑は荒らされ、すぐに戻すために女性も働かざる負えなかったのではないかと思っています。

お雑煮のシンプルさは食べられればいい最低限の料理でしょう。日本全国にはその地方の名産品を使った名物料理がありますが、この地方にはほぼありません。

 

毎年、シンプルなお雑煮を作るたびにそんなことを思い、せめて昆布とかつおの出汁だけは贅沢に作ろうと思うのです。

 

 

父がいた時は京都を懐かしがって、たまに「白味噌の雑煮が食べたい」と言ったので作りました。

 

どこの白味噌が美味しいかわからないので、割烹料理やさんで聞いてみました。すると決まって紹介されたのが八坂神社の前の「柿善」さんという老舗の乾物屋さんです。

店頭には置いてないからお店の人に 白味噌はありますかと聞くと裏の冷凍庫から出してきてくれるよと教えてくださいました。

 

 

というのも白味噌は常温で置いておくと酸化されて(?)色がついてしまうからです。味はあまり変わらなかったような?

 

お雑煮を食べながら毎年そんなことを考えています。

白味噌談義は花びら餅の話になりました。

つづく

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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